OpenOffice.org と LibreOffice

自治体や教育機関での利用が盛んになりつつある OpenOffice.org ですが、 LibreOffice になった顛末を知らない担当の方も居るようですね。

Sun MicrosystemsStarSuiteOpenOffice.org の関係性、Oracle が Sun を買収した件、 OpenOffice.org コミュニティと Oracle の目論見のズレなどの顛末は Wikipedia の記事を参照すると載っています。

OpenOffice.org - Wikipedia

結果的に OpenOffice.org の名前は Oracle の所有のまま残り、開発者コミュニティは別途 LibreOffice という名前で開発継続するという状況になりました。しかし、その後、開発者不在では名前だけ残っても無意味ですので、OracleOpenOffice.org の名称をコミュニティに寄贈するというところに落ち着きました。

従って、OpenOffice.org の名前が冠されたパッケージは 3.2 でしばらく遅滞し 3.3 は出たもののイマイチな状態、LibreOffice の方は比較的アグレッシブに更新を続けて 3.3 あるいは 3.4 がリリースされている状況です。OpenOffice.org の名前が復活する時期などは不明ですが、今の時点では、別の名前でバージョンアップされている事を把握していれば宜しいかと思います。

OpenOffice.org 同士ですと、新バージョンを導入すると置き換えられますが、OpenOffice.org 3.2 環境に LibreOffice 3.3 を導入しても置き換えられません。注意してください。

また Java Runtime Enviroment の更新頻度と OpenOffice.org / LibreOffice の更新頻度には差異があるので、JRE は個別にインストールすべきだと思います。

LibreOffice の公式サイトは以下にあります。
Home » LibreOffice

ダウンロードにすすんで、OS と言語を選べば、パッケージをダウンロードできます。
LibreOffice Productivity Suite Download » LibreOffice

日本語の場合、本体と言語パックの2つを入れるのは、従来通りです。
また、現在 3.4 系は安定板ではなく不具合が結構あるみたいなので、開発者じゃない場合は 3.3 系にしておくのが安全かと思います。3.4.0 リリース時には 3.4.1 まで待ってくれみたいに言ってましたが、3.4.1 リリースに伴い、3.4.2 にご期待くださいと記述が改まっていますw

今後、名称やドメインをどうするのかとか、じゃ日本のユーザーコミュニティはどうするのかとかは流動的なので、IT系ニュースサイトのチェックはしてないと怖いですね。あ、窓の杜は用語が不適切で精度の低い情報しか書けないので、あんまし鵜呑みにせず、以下を参照するといいです。

OpenOffice.org日本ユーザー会

オープンソースプロジェクトニュース一覧 - OpenOffice.org ドキュメントプロジェクト - SourceForge.JP

資料一覧 | 日本OSS推進フォーラム
2011-03-11 「OpenOffice.orgLibreOfficeの比較情報」(PDF:295KB) という資料があります。